MKL が提供する各種計算手法は既に確立していて、オープンソフトウェアの形でソースファイル等が公開されたものを多く含みます(BLAS、LAPACK、PARDISO等)。 MKL はそれらをインテルの CPU 用に、インテル自ら最適化(マルチコア・マルチスレッド化等)したものです。現状得られるインテルCPU上で動作する数値計算ライブラリーの中で圧倒的なパフォーマンスを誇っています。※Mol には MKL をスタティックにリンクしたバージョンも付属しているので、特に MKL を別途用意する必要はありません。
[有償版]
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同じインテルソフトウェア開発製品は「Community Licensing for Intel® Performance Libraries」に名前やメールアドレスを登録するだけで最新版を無償でダウンロードすることができます。
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GET INTEL® PERFORMANCE LIBRARIES.FREE.
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※有償・無償で大きな差はありません。
無償版は「Intel Premier
Support」が受けられないことと、常に最新版のみがダウンロード可能です。
サポートに関しては、誰でも各種のインテルソフトウェアフォーラムに参加できることでアドバイスや情報を収集できるし、
最新版で後方互換が無くなる可能性は少ないので、無償版で十分な気がします。
インストールが正常に終了したら、コマンドプロンプト画面で set コマンドを実行するなどして、環境変数 PATH が正常に設定されているかどうか確認してください。 インストール先等を特に変更しなければ(デフォルトインストール)、以下のようなディレクトリーが PATH に含まれています。
[PATH に含まれる MKL の情報 ]
C:\Program Files (x86)\Common Files\Intel\Shared Libraries\redist\intel64_win\mpirt;
C:\Program Files (x86)\Common Files\Intel\Shared Libraries\redist\ia32_win\mpirt;
C:\Program Files (x86)\Common Files\Intel\Shared Libraries\redist\intel64_win\compiler;
C:\Program Files (x86)\Common Files\Intel\Shared Libraries\redist\ia32_win\compiler;
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\compilers_and_libraries\windows\redist\intel64_win\mkl;
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\compilers_and_libraries\windows\redist\ia32_win\mkl;
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\compilers_and_libraries\windows\redist\intel64_mkl\compiler;
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\compilers_and_libraries\windows\redist\ia32_win\compiler;
パソコン環境に違いがあるので、上記情報が全てに当てはまるとは限りません。
インストールの確認には、Mol に付属する例題 MolExamples.exe を実行してみてください。 正常に実行できない場合は、以下の手順で環境変数
PATH の設定を変更してください。
Mol(MolExamples.exe) の実行には、最低、上記2つの Dll が必要です。
各 Dll の(標準的な)格納先は以下の通りです。
libiomp5md.dll:
C:\Program Files (x86)\Common Files\Intel\Shared Libraries\redist\intel64_win\compiler;
C:\Program Files (x86)\Common Files\Intel\Shared Libraries\redist\ia32_win\compiler;
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\compilers_and_libraries\windows\redist\intel64_win\mkl;
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\compilers_and_libraries\windows\redist\ia32_win\mkl;
環境変数を変更したらコマンドプロンプト画面(必ず一旦クローズしてから再オープンします)で
set コマンドを確認後、 MolExamples.exe が正常に実行できるかどうか確認してください。
詳細なドキュメントも以下の場所にインストールされます。
"C:\Program Files
(x86)\IntelSWTools\documentation_2016\ja\mkl\ps2016\get_started.htm"
インテルのウェブサイト から最新の情報を得ることもできます。